オスカー様と釣りに関する一考察 カプサイシン様


 


今までに私はルヴァ様と釣りについて考察をいたしました。
(蒼太注:カプサイシン様のサイト「縁側でお茶」の「吹き寄せ」にてどうぞ!)
トロワでのルヴァ様は毛鉤釣りなどはじめられたようで、ますますアクティブな釣りを目指していらっしゃるようです。 さらに鍛え上げられ引き締まった体のルヴァ様にお目にかかれる時を楽しみにいたしております。

今回は「トロワ」において釣りを始められたもう1人の守護聖オスカー様について考察をいたしましょう。 「トロワ」ゲーム中ではオスカー様がルアーフィッシングをはじめられました。 平日のお話でこれを伺った時、頭に反射的に浮かんだ単語は「漁色」でした。 待て、待て、先入観念で人を判断してはいけない。 釣り人…この言葉はオスカー様にふさわしくありません。 アングラーとしてのオスカー様について考察を重ねていきましょう。

アングラーの条件・ロマンチストである、情熱家である、企画力及び行動力に優れる、短気である。
(ルヴァ様と釣りに関する一考察参照)
見事にクリアーしています。
理想の女性を飽く事なく捜し求めるロマンチスト。
司る力が示すように、間違いなく情熱の炎が常に燃え盛っている。
行動力において彼の右に出るものは新旧両宇宙中を探してもいないでしょう。 (ランディ様の成長しだいですが…)
短気…も、まず間違いの無いところだと思われます。
そんな彼が釣りをはじめるのになんの不思議も無い。 むしろルヴァ様より相応しいかもしれません。
また、守護聖としての立場上、釣り道具を揃えるのに何の金銭的不自由もしないでしょう。

…いいなぁ…30万軽く超える一点物の和竿も10万超えるインテッサや(磯竿)シーボーグも(電動リール)はては外洋まで行けるクルーザーも金に糸目無しかぁ…

条件はすべて整っています。 釣り具屋へ行くだけでよいのです。
最近の釣り用の道具や衣服はデザインが見違えるほど洗練され、機能もUP。
まして、それを身に付ける人物がオスカー様なら… あああっ!見たい!これはお金を払ってでも見たい!試着中のオスカー様を覗けるなら払うぞ!
…失礼しました。
…さて、教育係としてのルヴァ様には定評がある事ですから、ルヴァ様の薫陶よろしく、持ち前の運動神経の良さとあいまって、オスカー様のアングラーとしての腕も短期間で上達する事でしょう。
獲物の獲得率で比較すればオスカー様の方が上かもしれません。

あっという間に「カリスマアングラー・オスカー」ができあがります。
彼の行く所、人山ができ、彼の竿一降りであたりは黄色い歓声とピンクの吐息…更には、彼のもつ道具に羨望の眼差しを向ける、あるいはそこにいる事にすら気付いてもらえぬ釣り師達の黒いオーラが立ち昇り、色彩溢れる世界が展開される事でしよう。
次に釣法に付いてですが…ルアーフィッシングは大変アクテイブな釣り、それをスポーツとして楽しんでいらっしゃるようです。
スポーツフィッシングは「キャッチ&リリース」が基本。

「ここへ来る前に、釣りを始めたんだ。特に、ルアーフィッシングに凝っている。釣りで大切なのは、駆け引きだ。どこまで強引に行くか、いつ引き上げるのか、そのタイミングが重要なんだ。大物は、やはり手強いぜ。最も俺は相手が難攻不落である方が燃えるタチだがな。」
「フッ、俺の勇姿を瞳に焼き付けたくなったか?だが、お嬢ちゃんが側にいたら・・・どんな大物の魚よりも、お嬢ちゃんを手に入れたくなっちまいそうだぜ。」(平日デート)

つまり、釣り上げるまでが楽しく、釣り上げて魚に痛い思いをさせ、疲れさせ後は、
「さようなら、縁があったらまた付き合ってくれ」
って事でしょうか?

さらに

「そうだな…俺が一番気に入ってるのは、馬上からの釣りだ。渓谷を愛馬で駆け、落ち着いた場所に出たら、馬上かさおを振る。これは馬との一体感がないとできない技なんだぜ。まさに、俺向きだと思わないか?いつか、夕日を背にした馬上の俺を、お嬢ちゃんに見て欲しいものだな」(ラブチャット)

こんなセリフまで飛び出しました。 オスカー様…それは無理なんじゃ…相手は本当に魚なのでしょうか?
「オスカー様は岡釣り師」疑惑が緊急浮上してきました。

いや、待て!再び待て!先入観念にとらわれてはいけない。 果たして馬上での釣りは本当に不可能か? 私は馬に関しての知識がないから、もしかすると可能なのかもしれない。 馬上での釣りが不可能であると実証された後「岡釣り師」説を検証してみるのが正しい選択でしょう。

趣味で乗馬を楽しんでいる友人に電話で問い合わせてみました。

「アホか!」

これが第一声でした。
「馬は賢いし情が細やかやし、出来ん事はないと思うけど…」

重ねて尋ねると何やら不可能ではないらしい。と答えがあいまいになって来ました。
できないのではなく、そんな事考えてみた事もない、ようなのです。

そこでもう一つの方向からリサーチを開始しました。
「釣り場で会う人に聞いてみる」がその方法です。 ほとんどの人から「出来ない」「考えた事もない」と答えが帰ってきましたが、 やはり世間は広かった。
「馬で釣り」経験者が二人もいらっしゃいました。 一人は70歳を越しなおかつ矍鑠とした方ですが 「昔、大陸、大連の近くで釣った」 もう一方は、北海道のご出身で50代の方 「子供の時、馬で釣りをした」 と、答えが返ってきたのです。

大陸で釣りをされた方は、「馬種はモウコノウマと木曽馬の間に生まれた子供を赤ん坊の時から育てた。 魚種はナマズやウナギ。釣法は、夕暮れ丸太にワイヤーを付けてそのワイヤーに針と餌を何本も付け、翌朝、馬を使ってワイヤーを引き上げた」のだそうです。

何やら「釣り」より「漁」の趣がございます。
その方に言わせると、乗馬用の馬は格好がいいけど、気位が高くて使えなかったそうです。

北海道で釣られた方は 「馬種はシャイアー。子供の頃は母屋の中に馬小屋(馬の寝起きする場所?)があって、兄弟のように一緒に育った。 魚種はオショロコマ(サケ科、最大30cm)。釣法は普通の餌釣り」だそうです。

この方も乗馬用の馬は神経質だとおっしゃってました。

馬に乗ったままでの釣りは不可能ではなさそうです。
ただ、どちらの方の意見を参考にしても乗馬用の馬種での釣りは難しそうです。
オスカー様は乗馬用の馬の他に釣り用の馬を飼育されたのでしょうか?
馬種は、モウコノウマと木曽馬のハーフか、シャイアーが候補にあがっていますがどちらを選ばれるのでしょう?

標準的なサラブレッドの肩高は160p前後、体重は450〜500kgぐらいでしょうか?

モウコノウマの肩高は120〜146cm 体重は200〜300kg 木曽馬の肩高は133〜140cm 体重は300kg前後 そうすると生まれる子供の肩高は130〜140cm体重は300kg弱程度が予想されます。
この馬種を選ばれた場合、オスカー様ご自慢の長い足が仇となり、子供用自転車に乗った大人のようにやや不恰好になると予想されます。

対するシャイアーは肩高165〜175cm 体重800〜1000kg、堂々たる体躯をしています。 これならオスカー様のスタイルを引き立たせ、持久力、耐久力共に問題なし。 こちらの馬種を釣行用にお勧めいたします。 オスカー様には子馬の頃から一つ屋根の下に寝起きし、馬との一体感をお育たてする事をお奨めします。

魚種はルヴァ様からお聞きした話によると「ブラックバス」などもいるようです。 ゲームフイッシュとしては一般的でしょう。 まさか、とは思いますが、オスカー様が放流なされたのでしょうか? ルヴァ様は「知恵と知識」を司る方です。釣りの対象魚として面白い事はご存知でも、聖地の生態系を破壊する恐れのある魚は放流なさらないでしょう。
ただ、この疑問はルヴァ様がブラックバスを釣り上げられた場所の特定が出来ないので、保留とさせていただきます。

さて、釣り場に着き馬上で竿を振りルアーをポイントに投入する。 ここまでは可能になりました。 釣りに必要な道具はベストのポケット、ウエストポーチなどに収まるでしょう。
問題は魚を釣り針に掛ける(ヒット)より取り込み(キャッチ)なのです。 難攻不落の大物狙いがお好みのようですから、かなり太い釣り糸(ライン)を使用しないと抜き上げる(網など使わず魚を手元に捕り込む事)事など不可能に近いでしょう。
太いラインでは魚との駆け引きは楽しめません。
また、オスカー様が将来の夢とされているカジキ釣り(あぁ、オスカー様せめてマリーンフィッシングと言って下さい…)も「どれだけ細いラインで大物を上げたか?」が評価の対象です。 オスカー様は魚をキャッチする為には玉網を持参しなければなりません。
折り畳み収納が可能とは言え、使用時には直径50cmにもなる網です。
これに、伸縮可能な網の柄が付きます。こちらは直径3cm長さ最短120cm最長3mぐらい の物を使用すれば馬上からでもキャッチできるでしょう。
通常釣りの間、玉網は広げておいて肩から斜めがけにして持ち歩きます。

そして騎馬のままではリリースが出来ません。
なぜなら、正しいリリースの仕方は「魚をそっと持ち上げ流れのある水に付け、自力で泳ぎ出すまで支える」からです。

魚をキャッチし2・5mはある馬上から水面めがけて魚を放り出す。

オスカー様はそのような無情な事をなさるのでしょうか?なさらないと信じています。
それではどうするか?その場で〆る(魚の頭骨と背骨の付け根辺りを狙って刃物で切る。大きな魚は尾鰭の付け根も切る)か、 生かして置きたいのなら魚篭を使えば良いのです。
大物が入る様に50cm以上の魚篭を用意し、魚を生かしておく為、紐でも付けて川に漬るようにし、その紐を流されない様に鞍にでも結びつけておく。 これでやっと馬上からの釣りは可能になります。

馬上での釣りが可能であると証明された以上「オスカー様は岡釣り師」説は消えました。

1t近い馬に堂々と乗り、片手は手綱に片手は竿に、肩から斜めに顔より大きい網を斜めがけ、鞍からは川面に向かって長い紐が伸び、その先には直径50cmを越える魚篭がプカプカ浮かぶ。
さらに鞍のもう片方には「いつでも何処でも手放した事がない」先祖伝来の大剣が下げられている事でしょう。
これが「馬上から釣りをするオスカー様の勇姿」です。 「夕日を背にした馬上のオスカー様」をしっかり目に焼き付けましょう。

ちょっと待てっ!今度こそ待てぃ!夕日を背に…ですと!渓谷で!

ここに至って今まで積み上げてきた考察が崩れ去ってしまいました。 夕日を背にした姿を見る為には、夕日→オスカー様→釣りのポイント→私、もしくは夕日→オスカー様→私→釣りのポイント、この二つの図式が考えられます。
オスカー様と「私」の距離が50mも離れれば、「勇姿を見せる」事など出来ないのではないか?
暗くなりかけた夕方、しかも逆光では、オスカー様なのか只の釣り人なのかわからないのではなかろうか?
それとも「私」に川の中に入って勇姿を見ろと言っているのだろうか?
そしてオスカー様は「私」の頭ごしに鋭い針が付いたルアーを投げようと言うのでしようか?

危険です。

「夕日に向かう馬上の俺」の言い間違いでしょうか この場合は夕日→釣りのポイント→オスカー様→私となります。 魚は釣れるでしょう。
しかしルアーは前方、釣りのポイントを見定めて投入する物です。 背後を見て投入する物ではありません。
オスカー様の背後に立ち雄姿を見ようとする「私」がルアーで傷つく危険があります。
「夕日を背にした」オスカー様の場合より危険度は更に跳ね上がります。
オスカー様が女性をそんなに危険な目に合わせるでしょうか?
いえ、そんな事は絶対になさらないでしょう。 やはり「夕日を背にした俺」で間違いがないでしょう。
オスカー様のキャスティングの腕が確かなら「私」はまず安全でしよう。

ああぁ!しかし影、影の問題があった!

渓谷の魚は人影に敏感です。影が水面に映れば、警戒して逃げてしまいます。
夕日を浴び、騎乗したオスカー様の影が長く水面に伸び、魚が逃げるのではなかろうか?
問題が残ってしまいました。

ルヴァ様と釣りに関する一考察ではあえて触れませんでしたが、釣り人の条件としてもう一つあるのです。 釣り人は(私も含めまして)「はっきり、好き者である」です。

釣り人の条件、ロマンチスト、情熱家、企画及び行動力に優れる、短気などの気質を持った人間の興味の対象が魚で無く、人間に向かった場合「好き者」となります。
オスカー様はルアーフィッシングをされているかもしれない。 しかし対象は魚ではなく女性ではないか?
オスカー様の不用意な一言で「オスカー様は岡釣り師」が再燃いたしました。

「魚」を「女性」と入れ替えて見ましょう。
今までのオスカー様のセリフは・・・どこかに違和感があるでしょうか?

むしろルアーなどを使い女性の衣服などを引っ掛けて
「若鮎のようなレディを釣り上げちまった。俺の腕の中で泳いで見ないか?」
「今までの獲物の中でも極上の魚だ。今すぐ食っちまいたい」
「俺の自慢のルアーはかえりが大きくて一度刺さったらなかなか抜けないんだ。試してみないか?」
などのセリフで女性を虜にしているシーンが浮かんできませんか?
「足場が危ないほど燃える」ともおっしゃってはいませんでしたか?

オスカー様から聞く事が出来る「釣りとルヴァ様」に関係した話はいくつかあります。

曰く
「そうだ。最初は、ルヴァにいろいろと教えてもらったんだが・・・ゆっくりすぎるレクチャーには、正直、参ったな。ま、結果として、色々な釣りのバリエーションを習得できたから、いいんだがな。いつか、お嬢ちゃんにすごい獲物を持って帰ってやるぜ」
「そうだな・・・過去に一回だけ、ルヴァと一緒に、湖で釣りをしたんだが・・・あれは何と言うか、貴重な体験だったぜ」

ところが、ルヴァ様から聞く事が出来る「釣りとオスカー様」に関係した話が1つも無いのです。
これは何を意味するのでしょう。
釣りは実戦です。レクチャーだけで上達するなら釣りゲームでもしていればよいのです。
オスカー様は「アングラー」のふりをする為、ルヴァ様の知識を利用したのでは無いでしょうか?

ルヴァ様はご存知のとおりのお人柄です。
オスカー様が歩まれたのは「釣り人」への正しい道ではなく「岡釣り師」への謝った道だった事を悲しまれ、オスカー様を正しい道へ戻すべく一緒に釣りをされた。 しかし、オスカー様は・・・

ルヴァ様は他人の悪口をおっしゃる事も聞く事もよしとせぬお方です。

全てを知りつつあえて「オスカー様と釣り」に関する事柄について口を閉ざしていらっしゃるのではないでしょうか?

「渓谷」で「夕日を背に釣り」

この不用意な一言で「カリスマアングラー・オスカー」の幻想は脆くも崩れ去り「岡釣り師・オスカー」の姿が浮かんで来ました。
しかし、一縷の望みとして「聖地の魚は今までルヴァ様しか釣り人がいなかった為スレていない。ゆえに、人影が水面に映ろうが警戒心無く釣れる」という事もあります。
オスカー様のごとき精力的な人物が釣りを始められたら・・・聖地の魚も警戒する事を覚え、いずれオスカー様から「・・・最近は釣れなくなった」等のセリフを聞く事ができるかも知れません。

このセリフがオスカー様から聞かれる日、その日が「カリスマアングラー」誕生の日です。

 

 

願わくば一日も早くこのセリフをオスカー様から聞く事が出来るよう祈りつつ、筆を置かせて頂きます。

 


 

 


あははは…!鋭いです、鋭すぎます、カプサイシン様。
『ルヴァ様と釣りに関する一考察』でも物凄く笑わせて頂きましたが、こちらも流石です。
そして相変わらずの知識欲。まるでルヴァ様を見るかのようです。本当にいたのか…馬上から釣りをする人…。
でも、金に糸目を付けずに買ったクルーザーに、美女を数人乗せて意気揚揚とお出かけするオスカー様は、なんだかこの上なく彼らしい。
…あ〜面白かったvv

* この考察の著作権はカプサイシン様にあります。
頂き日→2002.01.09

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